「怒りの感情」を根本から抑える"発想の転換法" 「アンガーマネジメント」より手前にあるもの

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ビジネスでも、いかに「ごきげん大地」で仕事をするかが重要だと理解しているビジネスパーソンのそろう企業は間違いなく、パフォーマンスが高く成果につなげている。

「不機嫌な状態」だと、どんなことを失うのか

ここまで、さまざまな視点で、「機嫌がいい」といいことがあるということを詳しく説明してきた。うまく伝わっているだろうか?

「機嫌がいい」というのは最強のビジネススキル
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やはり、少しでも「機嫌がいい」毎日をすごしたい。仕事もどうせやるなら「機嫌がいい」状態でやりたいと強く感じていただけただろうか?

そう感じていただけていることを心から願っている。

最後に、「機嫌がいい」の反対で、心が乱れ、ストレスを感じ、揺らいで囚われている不機嫌な状態だと何を失うのかを簡単にあげてみよう。

「ごきげんマネジメント」は体感学といってもいい。理屈よりも経験にもとづく体感がその根拠となっている。ご自身の体感にさらにアクセスして、腑に落としてほしい。

【不機嫌で失うものリスト】
・集中力 
何かに囚われていると、目の前のことに集中できなくなる
・快適な睡眠 不機嫌だと、入眠も目覚めも悪く、睡眠の質も落ちる
・やさしさ 人は、機嫌が悪いとき意地悪になる
・丁寧さ 心が乱れていると、人は雑になる
・信頼 機嫌が悪いと、人間関係の質が低下し信頼を失う
・笑顔 揺らぎ囚われていると、表情が悪くなる
・判断力 機嫌が悪いと、判断力が鈍って正しい判断ができなくなる
・余裕 不機嫌なとき、心の余裕を人はなくす
・創造性 機嫌が悪いと、明らかに人はアイディアが出なくなる
・美味しい食事 ストレスを感じ不機嫌だと、ご飯が美味しくなくなる
・傾聴 機嫌が悪いと、相手に寄り添い、話を聴いてあげられない
・実行力 心が乱れて揺らいでいると、人は行動しなくなる
・寛容さ 不機嫌だと、人を許せなくなる
・心理的安全性 機嫌の悪さは、人間関係の安心感を阻害する
・健康 不機嫌は、あらゆる病気の源となり健康を失う
・自分らしさ 機嫌が悪いと、外界に囚われているので自分らしくなくなる
・柔軟性 機嫌を損ねているときに、人は頑固になり柔軟でなくなる
・素直さ 不機嫌のときに、人は素直さを失う
・記憶力 機嫌が悪い状態は、何かを覚えることをできなくする
・感じる力 揺らいで囚われていると、感じる力が落ちる
・内観する力 不機嫌だと、客観的に自分を見つめることができなくなる
・発言力 機嫌が悪いと、自分の意見を言わなくなる
・切り替え 不機嫌のときほど、引きずってしまい切り替えが悪くなる
・視野 心に不機嫌の風が吹いているとき、視野が狭くなる
・気づく力 ストレスを感じ不機嫌だと、さまざまなことに気づけなくなる

など失うものは計りしれない。すべては「機嫌がいい」ということで、仕事も人生も成り立っているのだ。

辻 秀一 スポーツドクター

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つじ しゅういち / Shuichi Tsuji

1961年、東京生まれ。北海道大学医学部卒業後、慶應義塾大学で内科研修を積む。慶大スポーツ医学研究センターを経て、人と社会のQOLサポートのため(株)エミネクロスを設立。スポーツ版パッチ・アダムスを目指す。個人や組織のパフォーマンスを最適・最大化する自然体の状態「Flow」、すなわち“ご機嫌な心”のためのメンタルトレーニングを展開。社団法人Di-Sportsの代表理事を務め、日本代表アスリートと”ごきげん授業”を実施。著書に『スラムダンク勝利学』(集英社インターナショナル)をはじめ、『自分を「ごきげん」にする方法』(サンマーク出版)、『自己肯定感ハラスメント』(フォレスト出版)など多数。

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