都内「花火禁止の公園」"緩和"されている自治体 騒音、ゴミ問題などで禁止の公園が多かったが…
また、条例を設けて花火を規制する自治体もある。
神奈川県鎌倉市は2004年から、「鎌倉市深夜花火の防止に関する条例」を施行している。この条例では、公園や海岸、広場、道路などで午後10時から翌日の午前6時まで、花火を禁止している。
鎌倉市は公式サイトで、なぜ深夜に花火を禁止したのか、その理由をこう説明する。
この条例は、自宅の庭などの私有地には適用されないものの、鎌倉市は「条例以前のマナーとして、花火をする際には常に周囲に気を配ることが大切です。自分の家の庭で深夜に花火をやってよいかどうかは、ご自分でよく考えてみてください。一般的には、深夜に音の出る花火は控えるべきです」と指摘している(公式サイトより)。
鎌倉市以外にも、夜間の花火を規制する条例を設ける自治体は複数あり、どの自治体も対応に苦慮している様子がうかがえる。
一部自治体では条件付きで「手持ち花火」OKに
一方で、「子どもと花火をしたいが、どこでできるのか」という声も絶えない。そこで、東京都杉並区では子どもの夏休み期間に合わせ、7月20日から8月31日にかけて、花火について新しいルールを試行することになった。
これまで、杉並区では基本的に公園での花火は禁止されてきた。夏休み期間中のみ、青少年育成目的で学童などの団体が事前に申請すれば花火はできるものの、一般家庭にとっては、使い勝手が悪くなっていた。
公園を管理する杉並区みどり公園課の担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、こう説明する。
「公園の利用については、長年見直しをおこなってこなかったということがあり、今年1月から2月にかけて、お子さんを含めた区民のみなさんにアンケートをおこないました。それに基づき、花火だけでなく、喫煙やボール遊び、犬の連れ込みなどについて、新しいルールの試行を始めようとしています」