ブックオフ橋本相談役が今やっていること 相談役になっても現場で大活躍

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――そんな理由からだったのですね(笑)。

そうなんです。だから自分から「私、社員になります!」と言いに行きました。

創業者は「このおばさん何言ってるんだろう?」という反応でしたけどね(笑)。仕方なくなんでしょうが、正社員にしてもらいました。

――会社に請われて正社員になったわけではないのですね。

違うんです。「これをやれば売り上げが上がるのに」という状況を放置していられなかったんですよ。

「粗利」などの知識はありませんでしたが、昨日より5万円売り上げが増えた、という状況は見ていればわかりますからね。貪欲に数字を追いかけていました。

――正社員になってからは、仕事の幅は広がっていきましたか?

そうですね。創業者からもいろいろなミッションが飛んできました。直営店を取りまとめる課長になったり、店舗展開を進めるために商品センター長になったり……。

一人何役もこなしてとても大変ではありましたが、任せてもらえる喜びが大きかったですね。

人もどんどん増えていき、仕事の楽しさを伝えていきながら、どんどん店舗を増やしていったんです。とてもやりがいがありました。

すべては現場に支えられている!

書籍やソフト、アパレル、ブランド品などを取り扱う中型店舗「BOOKOFF PLUS(ブックオフプラス)」の売場写真

――そして入社4年後には取締役になられています。ブックオフもすでにこの年100店舗(加盟店含む)を達成しました。

会社のいろいろなルールを決めたり、商材を増やしたりする立場となって、「現場との乖離」を感じるようになりました。どうやって現場の思いを伝えていくか。

今でもずっとそうですが、現場に入り続け、数字や机上論では見えない事実を見つけていくことが大切だと思っています。

――経営者の立場としても現場と関わってきて、思い出深いエピソードはありますか?

2年ほど前の話ですが、とある不採算店舗のことが社内で議論になっていました。「私が立て直してくる!」と、店長を買って出たんです。

――現場に戻られたのですね。

はい。でもそれがなかなか上手くいかなくて。以前と違い私も体力がないものですから、店を立て直すためにスタッフには強く言いながらも、自分が動くということができない。

17時まで店に立っていると腰が痛くなってきちゃったりしてね。CDの発売日を見ようとしても、字がこまかくて見えない。「トレカ」などの最近の流行にも疎くなってしまっている。

「現場の仕事の基本がままならないのにリーダーは務まらない」と挫折してしまいました。スタッフとのコミュニケーションもままならず、「皆、反発しているんだろうな」と思いながら、ある日ひとりでストッカー(商品棚の下の補充用棚)を掃除していたんです。

そうしたらスタッフが皆で私の周りを取り囲んで、「橋本さん、昨日も遅くまで会議だったんですよね。あとは私たちがやるので、もう上がってください」と。

「もうダメかも……」と思っていた後ろ向きな気持ちが一気に吹き飛びましたよ。

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