――20年前の創刊当時は、専業主婦がまだまだ多い時代でした。
そうですね。当時はまだ、結婚したら家に入るという女性が大多数でした。ご主人を立て、表向きは一歩引いているけど、精神的には自立していて、家の中では旦那さんと対等に話せる主婦が新しい、という時代だった気がします。
VERYでは15年前くらいから、いわゆる「サロネーゼ」が注目されるように。「趣味が高じておうちでサロンを開く」ことが、専業主婦の憧れの形になりました。
「カッコイイお母さん」でありたい
――こうした流れの中、8年前に編集長に就任されました。
ちょうど時代が変わる時期だったと思います。就任直後にいろいろな女性にお会いしましたが、働くことに誇りを持つお母さんが増えてきている印象を持ちました。
主婦といえば控えめな可愛らしさを求められることに抵抗を感じていて、それよりもっとカッコよさに憧れていた。そこで、編集長就任第1号は「“カッコイイお母さん”は止まらない!」という特集を組みました。
――「基盤のある女性は、強く、優しく、美しい」と、雑誌コピーでもストレートに「強い」という言葉を使っていますね。
第1号が当たり、この路線でいいと確信できたので、雑誌コピーもそのように変えました。
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