同じ質問を何度も聞かれたとしても、「だからさっき言ったでしょ」と突き放さず、「そうなんだね」と共感する。そうした言葉がけ1つで困った行動が落ち着いたり、怒りっぽさが軽減されたりすることがあります。
「言ったよね?」と言いたくなる気持ちもわかりますが、本人や家族が穏やかに日常生活を過ごすためにも、そのひとことをぐっと飲み込んで、寄り添う姿勢を忘れないように努めてほしいです。
認知症はわかりにくい病気
認知症は、症状が進行していても、会話が普通に成り立つ場合も多く、はたから見るとわかりづらいこともある病気です。
子どもからしたら、親の認知機能が落ちているのを認めたくない気持ちも働き、「うちの親に限ってボケることはない」と、都合のいい解釈をしてしまいがちです。
年齢とともに記憶力が低下するのは、誰しもに起こる老いの変化の1つ。「あれ?」と思ったら、前出の地域包括支援センターで相談してもいいですし、かかりつけ医がいたら、そこに相談するのもいいと思います。
記憶力は落ちていても、適切な薬の服用や言葉がけによって、穏やかに暮らすことはできます。
また地域包括支援センターや医療機関のみならず、認知症カフェや地域でのコミュニティなど、同じような悩みを抱えている本人や家族が交流し、支え合えるような場も広がっています。
家族だけで抱えこまないで、ぜひ相談してほしいと思います。
(構成:ライター・松岡かすみ)
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