カスハラ対応を現場任せにする会社に欠けた視点 その利用者は「顧客」かそれとも「非顧客」か

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(画像:『カスハラ、悪意クレームなど ハードクレームから従業員・組織を守る本』より)

組織がどこまで本気でバックアップするかによって、現場でとれる対応の幅は大きく変わります。

皆さんの職場に「ただ長々と話をしに来る」という困った常連さんがいるとしましょう。仮に、この方が来るようになったきっかけが、販売した商品に不備があったとかスタッフの対応が悪かったなど、こちら側に問題があったとしても、その問題が解決したら必要以上に相手の要求に付き合い続ける必要は本来ありません。

現場スタッフにしてみれば、お客様を粗雑に扱えば、トラブルになるかもしれないという不安もあり、なかなか強くは出られないでしょう。また、この判断を、現場スタッフ1人ひとりの感覚で行ってしまうと、組織としての一貫性がなくなり、「前の人はこうしてくれた」「あのときはこう言われた」と、要らぬトラブルを招いてしまいます。

だからこそ、「ここまでやったら、対応を終えていい」という判断を現場ができるように、組織がルールを決めるのです。

そのお客様は「顧客」か「非顧客」か

加えて知っておきたいのが、顧客の見極めです。顧客とは、「その組織が求めるお客様としての、正しい行動をしてくださる方」のことです。「提供している商品やサービスを適正に利用してくれる人」と定義していいでしょう。

しかし、一般に〝顧客〟と考えられているお客様のなかには「非顧客」が隠れています。「非顧客」とは、「提案している商品やサービスを絶対に利用してほしくない相手」です。

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