岩手「イジメ自殺」は、なぜ防げなかったのか またもや果たされない学校の説明責任

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このような事件が起きた場合の記者会見には、直接かかわった担任も会見に同席して説明するのを義務付けるべきです。今回、村松さんの自死を防げなかった担任の先生は、事件当初は体調を壊して休んでいましたが、4~5日後から出勤しているそうです。

教育委員会が担任から聞き取りをしていると発表していましたが、前例が悪いだけに、なにか口裏を合わせているに過ぎないのではと、勘ぐってしまいます。聞き取りとは別に、担任の弁解であろうと何であろうと、直接担任が公の場で語る責任があるのではないでしょうか。個人攻撃をしたいわけではありません。担任が守られすぎて事件がぼやけ、社会で教訓として共有されるべきことまで、ヤミの中に葬られている感が、いつもあるのです。

繰り返される、教育殺人

尾木ママ(教育評論家・尾木直樹氏)が、「これは教育殺人だ」と8日朝の「モーニングバード」や氏のブログで激怒されていることを知りました。「担任の見殺しも同然ではないですか」「許し難い事件です」とコメントされていますが、尾木ママはこの事件で、公人である校長や教育委員会の人が、テレビで顔を出して説明や謝罪しないことも、よほど自信がないのか疑ってしまうと怒っておられます。

今回の事件でもそうですが、いったいなぜ、担任に届いているイジメのSOSが、学校内で共有される仕組みがないのでしょう。校長は「イジメを把握していなかった」そうで、あの生活ノートが、学校で共有されなかったことが問題になっています。

村松さんの2カ月に及ぶSOSを受信し続けた担任は、教育熱心な教師だったと一説に伝わってきています。そんな熱心な担任が、どうしてあのように的外れで、村松さんをかえって孤立させた返事しか書き続けられなかったのか、ぜひ肉声で語って欲しいものです。

どのようにすればイジメのSOSを担任が職を賭して真剣に受け止め、また学校の責任者である校長が職を賭して対応するのでしょうか。今後も同じような事件が継続し、曖昧な伝言会見に終始し、重要な事実と教訓が共有されずに同様の悲劇の再発を防げないのでは、と深く憂慮します。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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