ただクリックするゲーム「バナナ」急人気の裏事情 ピーク時91万人がプレー、人が集まる仕掛けとは?

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さて、このようにコミュニティマーケットを活用したゲームが流行した……という話で済むならいいのだが、話はそれだけで終わらない。

Steamで『Banana』のユーザーレビューを見てみると、「19.4時間プレイして2.46円」稼げただとか「0.001%でドロップされるバナナが9000円ほどで売れる」といった話題が出ている。

はたしてこれは稼げると言えるだろうか?

販売されているバナナ
「Unicornana」など、よくわからないバナナやネットミームをモチーフにしたバナナが多数存在する(画像はSteamより)

バナナで本当に稼げている?

『Banana』は確かに無料でプレーできるが、当然ながらPCを起動させるには電気代がかかるし、19.4時間プレーすれば、確実に2.46円以上かかっているだろう。バナナが9000円で売れるというのも魅力的だが、ドロップ率が0.001%(10万分の1)だとすれば確率はかなり低い。

放置するだけという単純な作りだけあって、多数のBOT(一定のタスクや処理を自動化するソフトウェアアプリケーション)によってバナナを乱獲しているユーザーがいるのではないかという疑いも出ている。

今のところ、レアなバナナは本数が限られているし、今後はアップデートが予定されている。うまい仕掛けを考えられれば、ゲームの人気を落とさずにいられるかもしれないが、そうでなければ、ブームはすぐに沈静化してしまう可能性もありそうだ。

渡邉 卓也 ゲームライター

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わたなべ たくや / Takuya Watanabe

いわゆるテレビゲームを専門にコラム・評論などの記事を書くライター。大学卒業後はサラリーマンになったが、満足にゲームを遊べない環境にいらだちを覚えて転身。さまざまなメディアにゲーム関連の記事を執筆。駄作に対して厳しく書いてしまうことでも知られる。

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