ただクリックするゲーム「バナナ」急人気の裏事情 ピーク時91万人がプレー、人が集まる仕掛けとは?

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コミュニティマーケットでは、ゲームをプレーすることで入手できるアイテムをユーザー間で売買できる。ゲーム内で使える武器のスキン(外見)や、デジタルトレーディングカードなどをSteam内のクレジットで売買できるわけだ(このクレジットはゲームの購入にも利用できる)。

カギ
コミュニティマーケットの商品一例。ゲーム内で使える鍵が320円程度で取引されている(画像はSteamより)

『Banana』はゲームを3時間・18時間起動し続けると、このマーケットで売買できるバナナが手に入る。しかもバナナはたくさんの種類があり、希少なバナナであれば高く売れる可能性もあるわけだ。なお、バナナはイベントでも配布されることがある。

最も高級なバナナは約28万円で出品

最も高級なバナナは約28万円、その次のバナナは約11万円で出品されているケースもあり、後者は2024年6月20日に約27万円で売れている(すべて記事執筆時点)。つまり、デジタルバナナが投機商品として見られているわけだ。

マーケットでの取引には手数料がかかるものの、それでも初期投資なしにお金を稼げる可能性があると考えると、魅力的に見える可能性がある。さらに、なんらかのデジタルバナナを買っておけば高騰する可能性も考えられる。

『Banana』がリリースされたのは2024年4月だが、5月に流行しはじめてからというものの、その人気に追随するように類似作品が登場している。例えば『Cats』はバナナが猫に置き換わったような作品で、こちらも起動しておくとアイテムとしての猫が手に入り、それをマーケットで取引できる内容だ。

そもそも『Banana』以前に『Egg』という同様のアイデアを用いた作品もあり、Steamのコミュニティマーケットを活用したゲームはすでに存在していたのである。世界的なプラットフォームにマーケット機能がついているからこそ、こういった作品が出てくるわけだ。

次ページ話はそれだけで終わらない
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