池上彰が警告「時代に乗り遅れた」日本企業の末路 2040年世界時価総額トップ50に日本は入れるか

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テスラ
アメリカにあるテスラの充電ステーション。トヨタとテスラの比較からも、時代を読むヒントが見えてきます(写真:AP/アフロ)
AIの台頭など、大きく社会が変革している今。この先16年後、2040年に家族や社会から必要とされる人であるため、私たちが知っておいた方がいいこととは? ジャーナリスト・池上彰氏の新著『池上彰の未来予測 After 2040』から一部を抜粋し、「未来を考えるための今の話」をお届けします。
【次の記事】池上彰が「国公立大学の無償化」を提言する理由

35年前の時価総額ランキングを振り返る

1989年の「世界時価総額ランキングトップ50」では、1位の日本電信電話(NTT)を筆頭に、日本企業が多くを占めていました。

一方2024年には、トヨタ自動車がかろうじて39位に入っているのみで、アメリカのGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの頭文字からとった呼称)が上位を独占しています。1位がApple、2位がMicrosoftです。

とはいえ1989年のランキングは、日本政府の規制で守られていたことで時価総額が高くなっていた日本企業も多く、偽りのランキングだったともいえます。

日本の銀行も12行がランキングに入っていますが、当時の銀行業務がそんなに効率よく行われていたわけではありません。銀行業に異業種からの参入ができないという、実に厳しい規制があったおかげで、既存の銀行が超過利潤を上げていたというだけのことです。

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