自動車業界の構造が急激に変化している。EV(電気自動車)の目算が狂った欧米の自動車メーカーや部品メーカーが数千人、数万人単位のリストラに踏み切る。一方で、ソフトウェアを駆使した新たな価値づくりやビジネスモデルの構築を探る動きが続々と広がる。
先行きが見通せない中、業界はどこに向かうのか。自動車業界に詳しい伊藤忠総研エグゼクティブ・フェローの深尾三四郎氏に、足元の市場動向と今後の見通しを聞いた。
北米で現地メーカーが廉価版EVを投入
――欧米の自動車業界ではリストラや目標の修正が相次いでいます。市場の現状について、どのように分析しているのでしょうか。
EVの世界シェアは確実に上がっている。アメリカでは、まもなく10%に達する。「EV失速」は局地的な現象であり、全体の流れとして扱うのはミスリーディングだ。ガソリン車と同様、2023年まではコロナ禍や半導体不足からの反動増で世界の販売台数は急激に伸びたが、2024年はその影響がなくなり、平準化していると分析している。
――EVは着実に成長している、と。
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