2年ほどで風向きが変わった
――2020年のコンソーシアム発足からこれまでをどのように評価していますか。
発足当初、多くの人から「自動車業界でアライアンスを作るのは難しいのでは」と言われた。というのも、自動車開発は自動車メーカー内で事が完結することが多く、コンソーシアムという形態を信用してもらえなかった。最初は山あり谷ありだった。
しかし、2年ほどすると風向きが変わった。参画企業が2000社以上になったのだ。多くの人が「ソフトウェアが主導するエコシステム」を作りたいと考えていると確信した。ただし、まだ成功しているとはいいがたい。
実車を製造して客先に納車し、エンドユーザーに満足してもらってはじめて成功といえる。われわれはまだ道半ばで、そのためには参画企業をまとめ上げて、よりよいEVのソリューションを作らなければならない。
――どういった課題が見えてきましたか。
2つある。まず、コンソーシアム内で参画企業が共同で働く場所をどう提供するか。同じサービスや商品を作るのでは競合してしまう。コンソーシアムでは競合するのではなく、それぞれの得意分野を生かして協力することが目的だ。
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