「大好きなラーメンとお酒」やめられないナゼ 絵本作家が糖尿病と診断されるまで暴飲暴食

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見るときはおなかを引っ込めたり、ほほをすぼめたり、眉間にしわをよせて歌舞伎役者のような顔をしてごまかしたりしていた。

ラーメンを食べるイラスト
(出所:『イラスト日記 ゆるして!糖尿病』)

外出先でトイレに行くと、鏡が目に入るのだが、自分の姿を見たくなくて薄目になって手を洗っていた。

白澤卓二医師からのアドバイス(1)

ラーメンの小麦には依存性がある
塚本さんのラーメンに関するイラスト日記を読んで、最初に感じたのが「典型的な小麦中毒だな」ということです。驚かれるかもしれませんが、近年の小麦は麻薬と同じような中毒をもたらすことが、最近になって明らかになったのです。
中毒をもたらすのは小麦に含まれている「グルテン」というタンパク質です。
グルテンは胃で小麦ポリペプチドという物質(エクソルフィンとも呼ばれる)に分解されるのですが、この物質は血液脳関門(脳に有害な物質が入らないよう、脳と脳以外を流れる血液を隔てるフィルターのようなもの)を突破し、脳のモルヒネ受容体(アヘンやモルヒネ、ヘロインなどを摂取したときに快感を感じるセンサー)と結びつき、快感を感じさせるのです。 
エクソルフィンによる快感は非常に強く、麻薬に匹敵します。
その結果、何が起こるかというと、「食べているときが幸せ」「食べていないと落ち着かない」「どうしても食べたい」と、食べ続けてしまう中毒に陥ります。これは、麻薬中毒者が麻薬をやめられない行動原理と同じです。
私は、なにげなく口に入れている食べ物のなかに、依存性をもたらすものがあることを知り、それらを「マイルドドラッグ」と呼んで注意喚起しています。
最初にマイルドドラッグに注目したときは、砂糖や塩、油、スナック菓子などに注目していましたが、今では小麦以上のマイルドドラッグはないと思っています。 
もう一つ気になったのが、ストレスと食欲との関係です。ストレスを感じているとき、脳はそれを打ち消すために強い幸福感を求めます。ヒトが幸せを感じるのは、欲が満たされるときです。
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