「大人でセクシーなレストラン」が物議を醸す背景 女性は30歳以下、男性は35歳以下入店禁止
5月に「ブリス」がオープンしてから、ニュースメディアはこのレストランとそのルールについて取り上げ、住民はソーシャルメディアで話題にしているが、反応のほとんどは年齢制限を称賛するものだ。
「おかげで、あらゆるゴタゴタを回避できる。店の雰囲気は本当にイケている。素晴らしい環境だ」。「ブリス」で食事をしたことのある、セントルイス在住のショーン・マクレモア(50)は、そう話した。
誰かを差別するつもりはない
若者がいないからといって、「ブリス」に活気がないわけではない。週末は午前1時半まで営業している。夜も更けると、食事に来た人たちは鯛のフライの皿から離れ、レストランの白い大理石の床をダンスフロアに変える。
「お客さまは食事や音楽を楽しんでくれていて、年齢制限も好評。洗練された雰囲気が好まれている」とティナ・ペイト。
ともに42歳でカリブのルーツを持つペイト夫妻は、誰かを差別するつもりはないと言う。「大人」な客が心地よく過ごせるような環境をつくりたいだけなのだ。
来店客は雰囲気の明るい服を着て、シャーデーやジャギド・エッジといった自分たちと同世代のアーティストの音楽に耳を傾けるとマーヴィン・ペイトは話す。
しかし法律の専門家は、オーナーの善意からだったとしても、このレストランの年齢制限は合法ではない可能性があるという。セントルイスにあるワシントン大学の法学准教授トラヴィス・クラムによれば、連邦法では一般に公共スペースでの年齢制限は禁止されていないが、このレストランはミズーリ州の人権法に抵触する可能性がある。
ミズーリ州の人権法は、人種、肌の色、宗教、国籍、性別、祖先の系統、障害に加えて、「公共施設における性別を理由とした差別を禁止しているからだ」とクラムは説明する。