アラサー女子「なんとなく不安」の正体とは? 脳科学の専門家に相談してみた

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編集者自らが抱える「なんとなく不安」を赤裸々に相談してみました(写真:naka/PIXTA)
「仕事は順調だけど、一生この仕事を続けていく覚悟まではできていない」、「友達もいるし、結婚も焦っていないけど、このままずっと独りだったらと考えてしまう」……今の生活に特に問題があるわけではないのに、アラサー女性を襲う「なんとなく不安」。姿の見えないこの気持ちの正体を探るため、アラサー編集者Aが向かったのは、脳について多数の著書を持つ米山公啓博士のもと。自ら抱える「なんとなく不安」を赤裸々に相談してみました。

「現状維持」に満足しがちな女性脳

編集者A:今年29歳になるんですが、今は仕事も生活もそれなりに楽しくやっていて、特に不満があるわけではありません。でもこのままでいいのか、将来を考えると不安になります。

米山:30歳前後といえば、次のステップに移るタイミング。結婚にしても、転職にしても、新しい世界に飛び込むのは、それなりのリスクを抱えることになりますから、誰だって不安に感じるはずです。

本記事はWoman type(運営:キャリアデザインセンター)からの提供記事です

ただ、思い切って踏み出してしまえば、意外と何とかなるものでもある。困難に打ち勝ったという人も、最初からその覚悟を決めていたわけではありません。たまたま踏み出した世界で思いがけない困難にぶつかって、何とかしようと奮闘しているうちに、結果的に乗り越えたということが多いのです。壁にぶち当たってもそれを打ち破る能力は、人間はもともと秘めているものなんです。

編集者A:その「思い切って踏み出す」というのが、なかなかできないんですよね。

米山:特に女性の場合は、変化に対する抵抗感が大きいといえます。たとえばテレビをつけると、そこで流れている番組をそのまま見続けてしまいませんか。一方で、男性はあわただしくザッピングする。つねにもっといいものはないか、新しい発見はないかと探してしまうのです。

編集者A:それは脳内の違いなんですか?

米山:闘争心や挑戦意欲、決断力を高めるといわれるテストステロンの値を見ると、一般に女性の分泌量は男性の10分の1程度です。極論すれば、男性は闘争意欲が強く、「偉くなりたい」「金持ちになりたい」というシンプルな欲望を抱けるのに対して、女性は「その場の和を大切にしたい」「家族や仲間と仲良くしたい」という傾向が強い。だから特に仕事においては、わかりやすい目標が見い出しにくいのでしょう。

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