「任天堂は落ち目だ」それでも私が全てを懸けた訳 スモールビジネスだった業界に見いだした未来
任天堂からの突然の電話
2003年の夏の終わりに、任天堂のリクルーターから電話をもらった。セールスとマーケティングの次の代表を探していたのだ。
私はこの転職について、信頼の置けるメンターや仕事のパートナーに相談した。するとほぼ全員がやめたほうがいいと言った。
「任天堂は落ち目だ」
「日本の会社で働くのはハイリスクだ」
「太平洋岸北西部だったら、家族や友人たちと離れることになるぞ」
「ゲームなんて、世間の認知度も低いスモールビジネスだ」
彼らの言うことは何もかも的を射ていた。だが私の考えは違った。私はこの業界を消費者の視点で理解していた。ジュニアハイスクール以来、ビデオゲームを時々楽しんできた。まずコレコとアタリが世間の注目を集め、多くのお粗末なゲームを出して失敗したことを目の当たりにしていた。
その後、任天堂がイノベーションと高品質のゲームに特化して、ゲームビジネスに新たな命を吹き込んだのを見てきた。それが今の世代機でソニーやマイクロソフトにその地位を譲りつつあるのが、自宅にいてもわかった。
任天堂のゲームシリーズについても知っていた。これまで「マリオ」、「ポケモン」、「スマブラ」などあらゆるゲームをやってきた。
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