ネアンデルタール人の謎、こうやって解いた 地道な努力で逆転!分子古生物学者の一代記
私たち現生人類、すなわちホモ・サピエンスは、2番目に脳が大きいヒト族である。そのホモ・サピエンスのひとりが、地球の歴史上、いちばん脳が大きいヒト族であったネアンデルタール人に興味を持った。彼はまったく新しい方法を使って、これまでまったくわからなかったネアンデルタール人の行動を明らかにした。それは、私たちホモ・サピエンスとネアンデルタール人の性交渉である。ホモ・サピエンスとネアンデルタール人は、セックスをしていたのだ。
両者の関係はどうだったのか?
数万年前に、私たちホモ・サピエンスとネアンデルタール人が出会った時に、何が起きたのか。石器の技術が伝わるといった文化的交流はあったらしい。おそらく物々交換も行われていた。もちろん、争うこともあっただろう。ネアンデルタール人が絶滅したのは、ホモ・サピエンスが虐殺したからだと推測する人もいるぐらいだ。しかし実は、両者が争ったことを示す明確な証拠は今のところない。希望的観測かも知れないが、両者の関係は、おおむね良好なものだったのではないだろうか。



















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