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社員の流出防止に「他社の成功事例」は通用しない 身の丈に合わない施策は「裏目」に出ることも

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安定成長のため事業の複線化を図る多角期は、組織内で上下・左右の距離感が広がっていくために、「既存事業疲弊症」が起こります。

新規事業への参入を支えているのは既存事業の利益であるのに、経営トップの関心も全社的な注目も新規事業に集中するため、既存事業を支える従業員から不満の声が挙がるようになります。

エンゲージメントは一度向上させて終わりではない

市場が成熟し、新たな価値創出を模索していく再生期は、組織に無力感や既決感が蔓延するようになり、「既決感疲弊症」が起こりがちです。

『企業実務5月号』(日本実業出版社)。書影をクリックすると企業実務公式サイトにジャンプします

成功を導いた過去の考え方や制度を変革することへの恐れが生じます。その結果、新たな挑戦や新規事業の模索が妨げられ、組織内に諦めや無力感がはびこり、進取の精神を持った従業員のモチベーションまで下げてしまいます。

このように、成長ステージごとに異なる課題が発生します。エンゲージメントの維持・向上を図るためには、自社が該当するステージで発生しやすい組織課題を把握し、課題が顕在化する前にアプローチすることが重要です。

エンゲージメントは一度向上させて終わりではありません。定期的にサーベイを行ない、組織状態をモニタリングしながら、常に先を見据えて予防策を講じていきましょう。

著者プロフィール
田中 允樹(たなか まさき)
株式会社リンクアンドモチベーション 中堅・成長ベンチャー企業向けコンサルティング部門責任者。慶應義塾大学卒業後、モチベーションをテーマにしたコンサルティング会社、リンクアンドモチベーションに入社。大手企業から中堅・ベンチャー企業まで幅広い顧客の組織変革を成功に導く。従業員エンゲージメント向上サービス「モチベーションクラウド」の立ち上げ、拡大を牽引する。
https://www.motivation-cloud.com/

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