「従業員の愛着が薄い会社」が勘違いしていること 従業員エンゲージメントが向上しない理由
従業員の「生の声」を拾えない調査
今春闘で大企業を中心に30年ぶりの賃上げが行われようとしています。これは企業のインフレへの対応でもありますが、一方で優秀な人材の定着と採用も視野に入れたものです。では金銭報酬を上げ続ければ、優秀な社員を採用し定着させ、活躍させることができるのか?答えはNOです。金銭報酬は大切なものではありますが、これだけでは不十分です。
そこで必要なのが非金銭報酬。お金ではないけれども、働く人にとって報酬に変わりえるものがいろいろあります。たとえば顧客から感謝される、上司から仕事のがんばりを認めてもらえる。会社の理念に共感し、その達成に関われるなど。このような非金銭報酬を高め、社員に仕事のやりがいや帰属意識を持ってもらおうと、現在多くの会社で検討しているのが、「エンゲージメント」です。
会社がエンゲージメントに取り組む際、最初の1歩が調査の実施になります。エンゲージメントのどこがうまくいっていて、どこが悪いのか、現状を正しくつかむ必要があるからです。実際、弊社でのエンゲージメント調査件数も年々増えており、導入企業は着実に増加しています。
問題は調査をやった後です。弊社でこうした調査の実施後、改善アクションに結び付けられているかアンケートをとると、84%が「アクションに結び付けられていない」という結果になっているのです。背景には、従業員の生の声を調査で収集・分析できていないことがあります。
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