16年の幕を閉じた「沖縄国際映画祭」が残した課題 映画だけではない、総合エンタメの祭典だった

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沖縄の観光と経済に大きな風を吹かせた沖縄国際映画祭は幕を閉じた。その16年の歴史のなかでは、沖縄41市町村に芸人を派遣し地元と一体になる市町村応援団を設けるなど、吉本興業ならではの取り組みが、まさに沖縄ぜんぶをエンターテインメントで盛り上げた。

そんな流れを作ってきた映画祭の功績は大きい。しかし、大﨑氏が話すように、最大の障壁となる資金面の問題はこれからに残された課題だ。自立自走できなければ、どんなに喜ばれ、どんなに意義があるイベントでも、永続的な継続はかなわないだろう。

継続性の担保が期待される

映画祭の終了は、その事実を改めて地元に突きつけた側面があるかもしれない。しかし今回の映画祭では、投げられたボールを地元が受け取ろうとしているように感じられた。沖縄が主体となってリスタートする意欲が節々からにじんでいた。

16年前に火がつき、地元と吉本興業が一体となって大きくしてきたエンターテインメントの灯火は、担い手が引き継がれるとともに、継続性が担保される形態となって生まれ変わることが期待される。

まさにこれから地元は、来年以降の開催に向けて動き出そうとしている。それがどのような形のリスタートになるかはこれからだが、エンターテインメントの島・沖縄の新たな出発と、次なるステップでの進化に期待したい。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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