激変するコンビニ発注、木・金休みを取り込め! 

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休日とも平日とも違う

ただし、需要を読み間違えれば、大きな機会損失を招く可能性はある。難しいのは、今までどおり土日が休みの客も少なからずいる点だ。各店舗に問われているのは、発注の精度。コンビニのチェーン本部では、POSデータやポイントカードの購買動向などを分析して全国の成功事例を吸い上げ、地区ごとの担当者を通じて個別の店舗へフィードバックしている。

加えて、売り上げを左右するのは、商品データには現れない情報をどれだけ集められるか。そのためには客との直接の対話が欠かせない。西尾下羽角町店の場合、「デンソー内でも所属する部署により繁閑はさまざまだが、工場全体の稼働状態を知ることはできる」(柴田氏)。

会話だけでわからない期間従業員の採用動向などは、デンソーの総務部に直接問い合わせているという。「昨年比の増減などの方向感は教えてもらえる。それと昨年の来店数字を参考に、発注量を決めている」。

コンビニ各社の2011年3~5月期は、東日本大震災後の買い込み需要などで軒並み絶好調だった。が、今後は周辺環境の変化にどれだけ緻密に対応できるかで、各店舗の明暗が分かれそうだ。

(週刊東洋経済2011年7月30日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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