「しないこと」ハッキリが仕事効率アップのカギ "忙しいだけ"の仕事を捨ててみませんか

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【Q2】上司があなたを呼び、新しいプロジェクトに取りかかるよう指示をした。これから数週間、とても忙しくなりそうだ。

【A2】上司に呼ばれたのは突発事象です。しかし、与えられた仕事にどう対応するかは別の問題です。突発事象に反射的に反応しなければよいのです。

プロジェクトは数週間から数ヶ月かかるのが普通ですから、やみくもにとっつきやすい仕事から取り組むのではなく、まずは実行計画を作りましょう。

【Q3】友達からメールが届いた。面白いサイトを見つけたとのこと。早速、リンクをクリックし、そのサイトをチェックした。

【A3】これが典型的な突発の仕事です。すぐに対応する必要はありません。

【Q4】クライアントから電話があった。緊急の依頼なので、すぐに対応しなければならない。

【A4】なぜ、どのように緊急なのかを明らかにしてください。クライアントの要望を無条件で100%受け入れることが、よい仕事の仕方であるとは限りません。

クライアントへのすばやい対応が本当に必要なら、そのたびに対応するのではなく、適切なシステムを作ることです。

上司からの突然の依頼は?

【Q5】上司から突然、仕事を依頼された。今日中に終わらせなければならない。

【A5】典型的な突発の仕事です。あなたの予定は完全に狂ってしまいます。もしも、こんなことが頻繁に起こるようなら、上司に抗議する必要があるでしょう。

【Q6】ここ数日、ある仕事にかかりきりだ。終わりが見えないので、その仕事は今日からアシスタントに任せることにした。

【A6】突発的な仕事です。計画を立てずに仕事を進め、さらに、今になって部下に押しつけるという罪を重ねています。これこそが上司が犯す仕事上の〝犯罪行為〞です。

【Q7】オフィスのコーヒーが切れてしまった。来客があるので、急いで買いに行かなければならない。気が利かない社員ばかりだ。

【A7】突発の仕事です。同情しますが社員個々人の気配りの問題ではありません。システムができていないことが、突発の仕事に翻弄される結果を生んでいるのです。

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マーク・フォースター ビジネス・コーチ

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マーク・フォースター / Mark Forster

英国のビジネス・コーチ。主に企業幹部・個人事業主を対象に、仕事の能率に関する独自のコーチングを行う。本書の原書『Do It Tomorrow and Other Secrets of Time Management』は画期的なタイム・マネジメントの書としてベストセラーになった。

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青木 高夫 博士(経済学)

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あおき たかお / Takao Aoki

1956年、東京都生まれ。HONDAにて自動車産業に関わるルールメーキング、リスクマネジメント、コーポレートガバナンス関連の対応を主管したほか、海外駐在時は販社開発・M&A等を行う。マネジメント、マーケティングなどの研究で発掘した欧米のビジネス書を翻訳・紹介しつつ、国内外の政府のルールメーカーやビジネスパーソンと広く交流している。専修大学大学院客員教授。
著書に『なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか』『日本国憲法はどう生まれたか?』 (ディスカヴァー携書)『白洲次郎に学ぶビジネスの教科書』(講談社)がある。

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