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キャリア・教育 #悪事の心理学

いじめや性加害など「悪事」が見過ごされる現実 群衆は悪事を止めるために何もしようとしない

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パレスチナのテロリストを長年研究してきたナスラ・ハッサンは「驚くべきは、自爆テロの実行犯の異常性ではなく、そのあまりの正常性についてです」と述べています。

また、スー・クレボルドは次の言葉を残しています。

彼女の息子ディランは、1999年に同級生のエリック・ハリスとともに、コロラド州のコロンバイン高校で十数人を殺害しました(訳注:コロンバイン高校銃乱射事件)。

1999年に起きた、コロンバイン高校銃乱射事件翌日の学生たち (写真:Monica Almedia/The New York Times)

彼女は「人々は身近に邪悪な存在がいたとしても、それは自分たちで認識できると信じ込まなければいけませんでした。ディランは怪物だったという考え方は、その際に重大な目的を果たしたのです」と述べています。

なぜ私たちは、「悪人が悪事を働く」と決めてかかってしまうのでしょう?

それは、私たちが知る善良な人々、例えば、友人や家族、そして自分自身が、そんな悪いことをするはずがない、という信念が私たちに安心を与えてくれるからです。

ところが、学校の運動場での弱いものいじめ、大学のフラタニティ(fraternity:男子学生社交クラブ)での新入生いじめ、職場でのセクハラなど、善人が悪事を働くことはあり得ますし、実際に行われてもいます。

悪事を止めるということは、単純に怪物を特定してその行為を止めさせればよいというものではありません。

善人が間違った選択をする要因を特定して、悪事の発生を防ぐ、あるいは少なくともその可能性を減らすことが不可欠なのです。

助けようとした人は一人もいなかった

冒頭で述べた、2人の男子高校生による10代の少女への性的暴行事について全貌を説明します。

あの夜に悪事に加担したのは、有罪が確定した2人の生徒だけではありませんでした。別の2人の生徒が、完全に抵抗できないようにするために少女の手首と足首を掴んでいました。

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