なぜかというと、そこに記憶をつなぎとめる「言葉」が介在しないからです。
電車に乗っていると、誰もがスマホだけを無言で見つめています。あれだけ大勢の人がいるのに、周囲のことはまったく気にもとめません。スマホの中で繰り広げられる世界だけに、一言もしゃべらずに没頭しているのです。
脳は眠っている状態
もし彼らの脳内を診断したら、きっとワーキングメモリの「思考系」と「理解系」以外の脳はほとんど働いていないはずです。まさに眠っているような状態ではないでしょうか。
ここで、脳を活性化させることができるのが、「言葉」です。
本来ならスマホの情報をもとに、周囲の人と感想を言い合ったり、雑談すれば記憶に結び付くわけです。でも、電車の中ではそれもできません。
そこで、ひとり言の出番です。スマホを見ながら何かしらひとり言をつぶやいてみるのです。声に出すのがはばかられるのであれば、頭の中で言うのでも構いません。
海馬は、言葉に刺激されます。すると「記憶系」が働き出し、脳がようやく働き出すことができるはずです。
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