「休み下手な日本人」には"休養学"が本気で必要だ 「休む=怠ける」という偏見をまず捨てるべきだ

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そこで本書では、「人はなぜ疲れるのか」という根源的な疑問を出発点として、疲労の正体、休養をとるための「戦略」、睡眠と疲労との知られざる関係など、疲労に関するさまざまなトピックスを多角的に紹介しているのである。

ただ、なかには「休みが必要だと理解はしているが、適切な“休み方”がわからない」という方もいらっしゃるに違いない。疲れたら休めばいいだけなのだが、「わかっていても、うまく休めない」からこそ、疲れで悩む人が多いとも考えられるのだ。

だとすれば多くの方に必要なのは、休みをとるための具体的なメソッドだ。そこで、ここでは本書のなかから「休み方」についてのいくつかのメソッドをピックアップしてみたい。

仕事が一段落しなくても、まず休む

仕事のスケジュールを組むとき、そこに「休養」を組み込んでいる人は限られているかもしれない。ともすれば、「スケジュールを組むのは仕事のためなのだから、そこに休養の時間を入れるのはナンセンス。余った時間に休めばいいのだ」と考えてしまいがちだからだ。

しかし、そう主張する方々も、そんなスタイルでは休みがとれないことを無意識のうちに実感しているのではないだろうか?

日本の多くの会社は3月末が年度末で、4月から新しい年度がスタートしますが、私が住んでいたドイツでは12月末日で1年が終わり、1月1日から次の年度がスタートします。
新年のはじめにまず何をするか。実は、それぞれのメンバーがその年に長期休暇をいつとるかをみんなで話し合うのです。
「あなたはいつとる?」
「私はここでとる」
カレンダーに休みを書き込むことから1年の仕事が始まります。つまり先に休みを確保しておくわけです。そして、休みが来たら何をおいても休みます。(190〜191ページより)
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