東大生厳選「勉強する前に読む」と効果抜群な3冊 学びの「前提知識」を学ぶと効率がアップする
次は、『一度読んだら絶対に忘れない国語の教科書』です。
『一度読んだら絶対に忘れない国語の教科書』
国語というのは、本を読む読解力をつけるだけの科目ではありません。相手の話を理解し、噛み砕いて自分の知識として自分の血肉にするという意味で、「勉強する」ということそれ自体を学ぶ科目だと言えます。
さて、そんな中でこの本で書いているのは、国語においての「文法の大切さ」です。
例えば、「あなたは小学生ですか」という文があったとします。これには、2つの解釈があります。
1つは、12歳くらいの親戚の子供に対して、「ねえねえ、あなたは小学生ですか?」と聞いている場合です。こっちがオーソドックスだと思うのですが、もう1つ、明らかに小学生ではない人に対して「あなたは小学生ですか」と言う場合もありますよね? そう、相手を叱るときです。
会社で、ミスをした自分を上司が怒っていて、「こんなミスをするなんて、あなたは小学生ですか!」と言っている場面。これは、「相手が小学生ではないことをわかったうえで、小学生かのようなミスをしていることに対する怒り」をぶつけていると言えます(パワハラになるのでやめましょう)。
これを、古文の授業では「反語」という形で習うことになります。「や」「か」という言葉が付くと、「そうだろうか、いやそんなことはない」と訳すことになります。
現在の日本語では、「や」「か」などの言葉がなくても、単純な疑問文だけで反語を表すようになりました。古文の勉強を真面目にやっている人であれば、「あなたは小学生ですか」が正しく理解できるわけですね。このように、相手の話を理解するためには文法の知識が必要なのです。
国語の中でも、古文の勉強は「やりたくないもの」「やっても意味のないもの」というイメージが持たれていますが、こんなふうに考えると、やる意味が見えてきます。
勉強の骨組みを作ってくれるのが、国語であり、古文の勉強だということです。ぜひ本書でこの点を勉強してみてください!
無料会員登録はこちら
ログインはこちら