「あたり前田の〜」「キムタク」耳に残る言葉の秘密 日本人の記憶に長くとどまる「3拍・4拍」の法則

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他に、長年使われ続けている言葉にはどのようなものがあるのでしょうか。

いくつわかる? 何年も生き残っている言葉

【生き残っている面白言葉の例/意味】

●「屁の河童(へのかっぱ)」……まったくたやすいこと。何でもない、たわいもないこと。「河童の屁」とも
●「お茶の子さいさい」……簡単にできる、という意。「御茶の子」はお茶菓子、また軽い間食のこと。腹にたまらない、たいしたことないということから。「さいさい」は俗謡のはやし言葉
●「うんともすんとも」……こちらの言うことに、「うん」の一言も返ってこない。何の返事も反応もない様子。「すん」は「うん」の語呂合わせ
●「とんちんかん」……物事のつじつまが合わなくて変、という意。鍛冶屋が2人で鉄を打つと、打つ音が交互して揃わずトンチンカンとなるさまから。「頓珍漢」とも当てる
●「すってんてん」……金銭や物が全てすっかりなくなってしまった様子
●「すっとんきょう」……非常に間抜けな感じを言う
●「あんぽんたん」……あほう。ばか。愚か者に言う語。昔の人気丸薬「万金丹(まんきんたん)」の音に倣ってか
●「平気の平左」……何が起きようと大丈夫、平気だよと、平然さをアピールするさま。「平気の平左衛門」の略で、人名のような言葉遊びの表現
●「やけのやん八(ぱち)」……なかなか自分の思いどおりにならず、もうどうなってもいいと、やけくそになること。「やん八」は、人名めかして「やけ」を強めていう語
●「ちゃんちゃらおかしい」……非常に笑うべきことだ。なんとばかばかしくて、おかしいことだ
●「口八丁手八丁」……言うことも達者なら、することも抜け目なく上手だ、ということ。八丁とは、8つの道具を使いこなすことができるほどの、という意
●「後は野となれ山となれ」……いま直面している問題さえうまく片付けば、後のなりゆきや結果などどうでもいい。今さえよければ、後はどうなってもかまわない
●「雨が降ろうが槍(やり)が降ろうが」……どんなことが起ころうとも。どんな困難にあおうとも必ずやる、という強い気持ち
山口 謠司 大東文化大学文学部教授

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やまぐち ようじ / Yoji Yamaguchi

1963年、長崎県佐世保市に生まれる。
大東文化大学文学部中国文学科教授。中国山東大学客員教授。博士(中国学)。大東文化大学文学部卒業後、同大学院、フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。
著書にはベストセラー『心とカラダを整える おとなのための1分音読』(自由国民社)、『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)などがある。

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