日本人の耳に残る重要な要素として、「3拍・4拍の法則」のようなものがあるのをご存じですか。
日本の言葉は「3拍・4拍」が心地いい
日本語においては、音が3つ、あるいは音が4つの言葉が多いので、聞き心地として安定した感じがするのです。
だから、長めの言葉があったら、縮めてそれらに近づけようという動きが生まれます。
3拍の例を挙げると――、
▶「スターバックス」→「スタバ」
▶「コスト・パフォーマンス」→「コスパ」
……ほか多数。
4拍の例を挙げると――、
その他「ポケモン」や「マツキヨ」、かの「キムタク」など、これまた例は数えきれないほどあります。
とりわけ、ことわざなどでの4拍短縮化は、日本語ではある種の「定型」といってもよいかもしれません。
以下、そのいくつかの例。
●「駄目で元々」→「駄目元」
●「藪をつついて蛇を出す」→「やぶへび」
●「鴨がネギをしょってくる」→「鴨ネギ」
(※詳しい意味は、記事の最後に)
それと、もうひとつ。
俳句などがまさにそうなのですが、七五調でまとまった言い回しは日本人の心情に余韻を残すので、これもまた印象的に響きます。
七五調の言い回し例としては――、
▶「一富士二鷹/三なすび」……初夢に見ると縁起がよいとされるものを1位から順番に挙げている
▶「触らぬ神に/たたりなし」……関わり合わなければ、そもそも禍を受けることもない。余計なことに手出しはしないこと、という戒め
▶「亀の甲より/年の功」……年をとり積み重ねてきた経験は貴いものだ、の意。「コウ」の音が同じなので、「亀の甲より」と付けて覚えやすくしている
▶「終わりよければ/すべてよし」……途中のあれやこれより、物事は最後が肝心。結果さえよければそれでいい



















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