日系企業を襲うアジアの賃金インフレ--放っておけばどんどん辞める!?

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「現地スタッフとのコミュニケーションの重要性」はまずほとんどの進出企業が認識しています。実際の海外現地法人はそもそも問題だらけで忙しく、具体的施策の代わりに「心構え」と精神論に逃げがちです。しかし、日本人社員が現地社員と十分コミュニケーションをとらないと見えてきません。

管理職や専門技術職以外も離職率が上がっているようですが、これは「上昇志向」からきているのでわかりやすいものの、若者の場合は想像がつかないような転職理由を持っていたりします。

例えば「初めて故郷を離れて異郷の工場に就職したけれども、農村と異なる都市生活そのものに困難を感じている」というような場合もあります。これは、コミュニケーションしないとわかりません。

また、単純に「根性がない」だけかもしれません。発展途上国といっても20歳くらいで就職してくる若者は、現代っ子ですからハングリー精神を皆が持っていると思ったら間違いです。中には、「社食のメニューが嫌いで転職」なんていうのもあります。日本では到底考えられませんが、アジアではあるんです。これも改善するために、メニューの意見を収集して反映させる工夫が必要です。

--社食で、転職されては困りますね?

具体的なコミュニケーション方法としては「毎月の定期的な個人面談」などは重要です。中間管理職と新入社員との対話は大切です。「労使代表間でのミーティング」もしくは、社内労組がない場合は「社員代表を決めたうえで話し合う」ことも重要です。

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