しかし、部活に打ち込んでいたこともあり、勉強が後回しになってしまい、高校3年生のときの模試の成績は偏差値40、受けたセンター試験の結果も3割でした。
前期と後期で国公立大学を受験するものの、ほとんど何も解答できずに不合格だった彼は、駿台予備学校の国立理系コースに入って浪人を決断します。
海洋さんに、浪人を決断した理由について聞いてみると「海洋系大学に行きたかったから」とためらいなく答えてくれました。
高校時代の遅れを取り戻そうと、意欲を持って授業に臨んだ海洋さん。しかし、毎日しっかり授業に出たものの、ここでも授業についていけず「センター試験の前になったら成績が上がると思い込んでいた」ために、この年のセンター試験も4割台の得点率に終わってしまいました。
「プライドが高かった」ため、海洋系大学の前期後期と早慶の理工学部を受験したそうですが、全落ちして2浪が確定します。
「親からも2浪までは予備校代を出してやる、と言われていたのでそのまま駿台で頑張ろうと思いました」
飲酒運転のトラックに突っ込まれる
2浪目に必死に勉強を頑張った海洋さんは、なんとか代々木ゼミナールの模試で偏差値が50台後半を超えるようになります。この調子でいけば志望する大学に入れるかもしれないと思ったそうですが、年の瀬に大きなアクシデントが彼を襲いました。
「年末に車でお歳暮を親戚のところまで届けに行くとき、飲酒運転のトラックに突っ込まれて頭と首を打つ大怪我をしたんです。赤信号で止まっていたときなので完全に相手の過失でした。怪我の療養で受験どころではなくなり、人生どうしてくれるんだと思いましたね……」
受験ができずに終わった2浪目。事情が事情だけに親も3浪を許可し、代々木ゼミナールの単科コースで数学・物理の授業だけを受講し、あとは宅浪をしていたという海洋さん。しかし、事故の後遺症は当初の想定よりも深刻だったようです。
「事故のむち打ちの影響で、肩こり・頭痛、目がぼやけることも頻繁に起こるようになりました。勉強が何も手につかず、精神的にも日陰に閉じこもっていました。アルバイト中心の生活で、この年も受験はできませんでした」
翌年には代ゼミの本科コースに入りおなし、浪人生活を延長しますが、この年も勉強が手につかずに不合格で終わります。
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