相手を変えようなどとはせず、その人を最大限尊重して、「仕事以上のこと」を求めないようにするべきです。
相手の態度に気をもむよりも、「人間的交流と仕事を混同していないか」を自問するいい機会になったと考えましょう。
周りを巻き込むことも時には必要
次に、仕事を進めるにあたって不愉快な状況が発生する場合です。
これはなかなか厄介です。
まず、周りの人にそれとなく相談してみましょう。
そして、不愉快な状況があなただけに起こっているのか、周りの人にも起こっているのか確かめてみましょう。
私たちはしばしば、「自分だけが苦しんでいる」と思い込んでしまいます。
その思い込みは孤独感を増幅させ、問題をより大きく感じさせます。
しかし、もしかすると同僚も同じ状況にあるかもしれません。
彼らもまた、同じように悩んでいたり、疑問に思っていたりするかもしれません。
みんなで状況を確認できれば、あなたのつらさや苦しみはずっと軽くなるはずです。
不愉快な状況を変えていくチャンスも生まれます。
そして、あなたが周りと問題を共有するときには人をラベル付けしないようにしてください。
上司や同僚を不愉快な人物として決めつけてしまうと、あなたの態度や表現が雑になり、すべての対話や交流が歪んだものになってしまいます。
人間関係のトラブルの多くは誤解や先入観、無意識のバイアスから生まれます。
特定の人物に対する否定的な感情は、人間関係の大きな障害となり、信頼関係を築きにくくしてしまいます。
実を言うと、私にも「不愉快に思っていた知人」がいました。
でもあるとき、その知人と一度飲みに出かけ、人となりやモノの見方を知って、その人をまったく新しい角度から見ることができるようになり、大変親しくなることができました。
その人に対する不愉快さが、実は誤解からきていたのだとわかると、予想外の友情が芽吹くこともあるのです。