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オービック社長「利益率は顧客満足度に比例する」 <有料会員向け拡大版>橘昇一氏インタビュー

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オービック 社長 橘昇一氏
橘 昇一(たちばな・しょういち)/オービック 社長。1961年生まれ。1985年にオービック入社、2004年に取締役就任。2007年専務、2008年副社長を経て、2013年から現職(撮影:今井康一)

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ビジネスモデルを紹介する本や記事は数あれど、体系的に分析した事例はほとんどない。
『週刊東洋経済』2月24日 特大号の特集は「もうけの仕組み 2024年版」だ。四季報記者がユニークなビジネスモデルの会社を解説するとともに、上場企業400社を独自分析した。

※インタビュー記事の<拡大版>を有料会員向けにお届けします
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システム開発専業・オービックの売上高は1000億円程度だが、時価総額は2兆円超。営業利益率62%、29期連続営業増益という、驚異的な収益構造を誇る。

通常のシステム開発会社が売り上げ規模を追って外注先を多用し、中途採用で人員を増やすのに対し、オービックの採用は新卒のみ。外注先をほとんど使わずに自社で営業から開発、導入、保守まで行うワンストップソリューションを掲げ、利益率を向上させてきた。

同社が掲げる経営方針は、徹底的な新卒採用主義を除けば一般的なものばかりだ。それなのになぜ、上場システム開発会社としてトップの利益率を生み出せるのか。橘昇一社長に聞いた。

 

すべてを自社で請け負う

──オービックの強みは何に由来するのでしょうか。

この業界は多重下請け構造で成り立っている。上流はコンサルティング会社、設計開発はプログラムの開発会社、その後のサポートはサポート会社など、それぞれの工程を分散して仕事を請け負うのが一般的だ。

一方、オービックは上流から下流に至るまで、すべてを自社で請け負う「ワンストップソリューション」を掲げている。その結果、分散して仕事をさせる多重下請け構造よりも、自社の中にノウハウが少なくとも4~5倍は集まるし、人材の成長速度も高い。

顧客からどういう要望があり、それを実現するためにどういうシステムを開発していくべきなのか。そして顧客の運用レベルを見ながら、どう使い方を伝えていくか。最後までしっかりと責任を持ってやり切ることで成長できる。

当社も20~30年前には、売り上げを増やすために外注先を頼りながら仕事を進めていた時期もあった。その結果、顧客からシステム変更などの要望があっても、外注先に聞かないと回答できなかった。顧客の要望を実現するスケジュールは外注先の状況を見ないと答えられず、機会損失が多発するということもあった。

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