エイチーム、なぜいま「東京進出」なのか 林高生社長に直撃インタビュー
――なぜ今のタイミングで東京に開発拠点を置くのでしょうか。
一気に決めて、一気に進めました。4月18日に、経営陣の合宿会議があり、そこで中期経営計画の数字を、どうしたら達成できるのかを考えた。目標を達成するためにはゲームの開発ラインが足りないということになりました。ただ、今の課題として、名古屋で全然、人採れないんですね、ゲーム系の人が。という中で、まず大阪スタジオの採用を強化しようと。それだけでは足りないので、そろそろ東京かなっていう流れだったんですね。それが合宿で決まって。すぐに不動産屋さんに3件候補を出してもらって5月13日に物件を見に行き、決めました。
――候補地はすべて品川ですか。
そうです。最初から品川にするつもりでした。名古屋からの時間距離を考えて駅近のビルに決めました。東京駅で駅近となると家賃の面で難しい。品川だといい物件がたくさんあるので、品川にしました。
――2012年に大阪に拠点を作りました。その時点で東京を選ばなかったのはなぜですか。
大阪をつくった頃は、東京で採用が過熱していた時期なんです。そのため、逆張りで大阪に行った経緯があります。大阪での採用は、われわれにとって成功だった。いい人が採れて、ゲームも開発してリリースまでいった。これは今、われわれにとって貢献度合い高いゲームになっています。
今は東京でも採用競争が一服している。さらに、エイチームのネイティブアプリの知名度も高まっているので、以前に比べると採用しやすくなっているのではないか、と考えています。
――採用規模は?
60~80人採用します。そこで開発チームを1ライン、できれば2ライン立ち上げるイメージです。
――今は名古屋にいる開発者(企画・デザインを含む)が約200人、大阪が約40人です。将来の人員配置イメージは?
エイチームは現状120億円(2014年7月期)の売り上げ規模を、中長期的に1000億~1500億円に引き上げたいと考えており、そのためには800人ぐらい必要になると計算したことがあります。できれば効率化を進めることで、そこまで増やしたくはない。しかし、われわれの目標数字を達成するためには、結果的に800人になる可能性もある。まずその全体感の中で、採れるところで採っていくというイメージになります。
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