ガンホー、"脱ソフトバンク"で何が変わる? 「ガンホーフェスティバル」で森下社長に直撃

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5月31日に千葉の幕張メッセで開催された「ガンホーフェスティバル2015」に登壇した森下社長(中央)
子会社から関連会社へーー。「経営の自由度を高め、スピーディーな意思決定を行う体制を整える」という理由から、ガンホー・オンライン・エンターテイメントが、親会社であるソフトバンクが保有する株式の一部買い取りを決めたのは4月下旬のこと。
そして6月2日、公開買い付けでソフトバンクの保有株を約800億円(約16%)で取得したと発表した。結果、ソフトバンクの出資比率が33.76%から20.76%に低下し、連結子会社から持ち分法適用会社に移行する。これでガンホーの経営はどう変わっていくのか。森下一喜社長に聞いた。

 

――ソフトバンクの子会社ではなくなることで、経営は変わりますか。

変わらない。今までも独立して経営するスタンスでやってきた。自己株取得の理由は、(現在のジャスダックから)東証1部市場への指定替えに向けて株式の流動性を確保するため。ソフトバンクからの自己株買いが成立したらその半分を消却するので、株主還元策も目的の1つになっている。

――株式取得に向けた協議をソフトバンクと始めたのは4月上旬から。孫正義社長にはどのように切り出したのか。

「そうしようと思っているんですが、どうですかね」というレベルで話したくらい。資本構成は変わるが、僕たちは何も変わらない。

「もともと自由奔放」

――ただ、4月28日に公表したリリースには、自己株取得の目的の1つに「経営の自由度を高める」と書かれていた。

書き方なんですよね。あの文章は、僕も「え?」という感じになりました。「経営の自由度」と言うけれど、もともと経営は自由奔放で、奔放と言う方はアレですが‥‥。完全に独立していて、いっさい関与されることなくやってきた。内部的な事情はそうだが、外形的にも完全に独立性をより強めるという意味でリリースには記載した。

――任天堂とDeNAが資本提携したように、ガンホーもソフトバンクの子会社ではなくなることで、他社との提携を柔軟に検討できるのでは?

もともと自由だし、本当にそれは関係ない。すでにお付き合いのある会社は独立していると見てくれている。取引のない会社はソフトバンクと資本関係があるからと思うかもしれないが、内部的にはまったくない。

今後、声をかけてもらえる機会が増えてくれば、そう思っていた人が多かったと感じるのだろう。自己株取得後に変わるのは、上場市場と一部の株主構成くらい。消却後も自己株は半分残るので、いろいろな事業展開で有効活用しようとは思っている。

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