ガンホー、「中国版パズドラ」の仕掛けとは?

テンセントと組み、ゼロから作り直し

パズドラの中国でのヒットを目指すガンホーの森下社長(写真右)と、テンセントでゲーム事業を統括するバイスプレジデントのマー氏(写真左、撮影:梅谷秀司)

成長著しい中国市場を席巻できるのか。ガンホー・オンライン・エンターテイメントは12月10日、中国IT大手テンセントとの事業提携を発表した。来年内に中国市場でスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の配信を予定しており、これに向けた協業となる。

パズドラはすでに33カ国と地域で配信中だが、中国市場については「中国のゲームユーザーの行動は、日本とかなり違う。ガンホーだけでは無理でパートナーが必要だった」(森下一喜社長)と慎重に進めてきた。

中国版パズドラはほぼゼロから作った

中国では「GooglePlay」が使えず、「AppStore」のシェアも低い。このため外国企業が中国でゲームを配信する場合、ゲームプラットフォームを展開するテンセントのような現地企業と手を組んで配信するのが近道となる。テンセントはインスタントメッセンジャー「QQ」で月間アクティブユーザー数8.2億人、日本でのLINEに似たSNS型コミュニケーションアプリ「WeChat(微信)」では月間アクティブユーザー数4.68億人を誇る。これらユーザーに対してゲームを配信できることが、テンセントの強みとなっている。

11日からテンセントは、ミクシィの「モンスターストライク(モンスト)」の配信を開始している。これは言語やキャラクターの色味などを現地仕様に調節したもので、基本的には日本で配信されているモンストと同じ遊び方となっている。一方で、モバイルゲームではなくPCオンラインゲームでは、カプコンが「モンスターハンターオンライン」でテンセントと協業関係にある。この場合はカプコンが監修し、開発はテンセントが手掛けるという形を採っている。

テンセントはPCゲームでは圧倒的なシェアを持つが、スマホゲームについては競合他社が多く群雄割拠の状態にある。目下力を入れているところだけに、パズドラやモンストのようなヒットゲームの魅力は高い。シニアバイスプレジデントでゲーム事業を統括するスティーブン・マー氏は会見で、「中国のモバイルゲーム市場は、ものすごいスピードで成長している。現在のユーザー数は5億人で、今後1~2年で世界一のマーケットになると思う」と鼻息が荒い。

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