中国スマホ「トランシオン」が新興国市場で大躍進 2023年の出荷台数9500万台超、世界シェア5位に

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そんななか、トランシオンの成長ぶりはトップ5のなかでも抜きん出ている。市場調査会社IDCのデータで見ても、トランシオンの2023年のスマホ出荷台数は前年比30.8%増加。世界市場で8.1%のシェアを獲得し、メーカー別ランキングで第5位に上昇した。

トランシオンは中国企業ながら「アフリカのスマホ王」の異名を持つ(写真は深圳市の本社ビル)

同社の主戦場はアフリカ、中東、ラテンアメリカなど中国国外の新興国市場だ。「テクノ」「インフィニックス」「イテル」など複数のサブブランドを使い分け、ローエンドからミドルクラスまでの製品を展開する。

アフリカで5割弱の市場シェア

なかでもアフリカ市場で、トランシオンは「アフリカのスマホ王」と呼ばれるほどの存在感を持つ。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

市場調査会社カナリスのデータによれば、トランシオンの2023年7~9月期のアフリカ市場向け出荷台数は860万台に上り、48%という圧倒的な市場シェアを獲得した。同社は中東市場でもメーカー別シェアで第2位につけている。

トランシオンの躍進を後押ししたのは、新興国のスマホ市場の急成長にほかならない。その勢いを受け、2年連続で縮小していた世界市場は底入れに向かいそうだ。テックインサイツは、2024年の世界のスマホ出荷台数が前年比3%増加すると予想している。

(財新記者:翟少輝)
※原文は2月3日配信

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