100年以上の歴史がある重要文化財の建物なのに…東京駅内の「名門ホテル」に海外客がピンとこない事情
〝ステーションホテル〞というネガティブな印象
日本の首都、東京。その中心地にして日本中の鉄道ネットワークの最大のハブになっているのが、東京駅。そこに隣接するアクセス抜群のホテル。しかも100年以上の歴史がある重要文化財の建物で、目の前には皇居。さらには、日本らしいホスピタリティへのこだわり。海外のゲストからは、その魅力を理解されやすいのではないか、と思いきや、2023年からセールス グローバルアカウントマネージャーを務めている、松永彰子(まつながあきこ)はそうではないという。
「ヨーロッパを旅した経験があるならご存じの方も多いと思いますが、そもそも駅のイメージや駅にある〝ステーションホテル〞のイメージがすごく悪いんです。各国に有名な中央駅がありますが、いずれも治安が良くない。それこそ、日本人向けのガイドブックでも、日本人は泊まってはいけない、なんて大都市の駅前のホテルがあったりします」
駅の近くで利便性はいい。しかし、治安は良くない。〝ステーションホテル〞というだけで、まずはそんなイメージを持たれてしまうのだ。端的に、治安悪い、古い、汚い、うるさい、という印象だという。
しかも、東京駅という存在がまた理解されにくいのだという。東京というのは都道府県の名前であり、渋谷や新宿のような地名ではない。東京にある東京駅、がピンとこないのだ。
「丸の内というと、日本人にとっては特別なエリアで、名だたる外国のホテルがあるわけですが、丸の内という地名が世界に広く知られているわけではありません。住所にしても、東京都千代田区東京ではないし、なかなか説明が難しいです」



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら