
「うちの店で今一番売れているのはvivo(ビボ)とOPPO(オッポ)だね。中国ブランドのスマートフォンはコストパフォーマンスが高くて、お客さんの評判は上々だよ」
6月初旬、財新記者がインドの首都デリーのスマホ販売店「シュリ・バラジ・エレクトロニクス」を訪れると、店員の1人がそう教えてくれた。
この販売店はオールドデリーと呼ばれる旧市街の一角にあり、vivoと(韓国の)サムスン電子のロゴが入った大きな看板を掲げている。このあたりは小規模店舗がひしめくオールドデリー最大の繁華街で、地元住民の消費のトレンドを知るのにうってつけの場所だ。
首位vivoのシェア22%
前出の店員によれば、オールドデリーの住民が購入するスマホの中心価格は1万4000ルピー(約2万3480円)前後で、高くても2万ルピー(約3万3540円)までだという。
「だから、ここでは(アップルの)iPhoneは売っていないよ」。店員はそう言って笑った。
このようなインド市場の実情に、中国のスマホメーカーはしたたかに適応している。市場調査会社カウンターポイントのデータによれば、2025年1~3月期のブランド別の販売台数(出荷ベース)で上位5社のうち4社を中国勢が占め、合計の市場シェアは6割を超えた。
具体的にはvivoが市場シェア22%で首位を獲得。第2位はサムスン電子(17%)だったものの、第3位以下にはOPPO(15%)、小米(シャオミ、13%)、真我(リアルミー、11%)が続いた。
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