中国ブランドのスマホがインド市場で存在感を示し始めたのは2013年頃からだ。当時は中国の工場で生産したスマホをインドに輸出していたが、10年余りを経た現在の事業形態は様変わりしている。

「うちの店にあるスマホは全部インド製だよ」。前出の店員はそう言いながら、OPPOブランドのスマホを財新記者に見せてくれた。そこには確かに「MADE IN INDIA」と印刷されていた。
インドのEMSに生産委託
インドのモディ政権は近年、製造業の大々的な振興を図る「メイク・イン・インディア」政策を推進するため、インドに進出した外国企業への圧力を高めてきた。そんななか、2022年にはシャオミのインド法人が当局から脱税容疑をかけられ、華為技術(ファーウェイ)やvivoを含む多数の中国メーカーも取り調べを受けた。

現地メディアの報道によれば、中国メーカーはインド政府の圧力をかわすため、スマホの現地生産に移行。インドのEMS(電子機器の受託製造サービス)大手のディクソン・テクノロジーズやバグワティ・プロダクツなどに組み立てを委託している。
もっとも、現地生産の規模こそ拡大したが、付加価値ベースで見た現地化はまだ限られている。カウンターポイントのシニア・アナリストのプラチール・シン氏によれば、キーパーツの供給や技術サポートなどの面では「今も中国(の拠点)が主導権を握っている」という。
(財新記者:鄒暁桐)
※原文の配信は6月17日
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