暗号を解読する量子コンピューターの登場迫る! 新たなセキュリティ問題に企業はどう対応すべき? 《出遅れると情報資産が盗まれるおそれも》
暗号解読の能力を持つ量子コンピューターの登場が視野に入ってきた。
期待が高まる一方、不安要素もある。従来のコンピューターが数万年かかる処理を瞬時に実行できるポテンシャルを秘めるが、現在は安全とされている暗号を解読できてしまうのだ。そのため、企業は自社の暗号を耐量子コンピューター暗号(PQC)に切り替えていく必要がある。
ここでは、量子コンピューターの基礎と現状を確認し、デジサート・ジャパンにその脅威と企業が行うべき対策について話を聞いた。
量子コンピューターは創薬や金融で活躍が期待される
ここ最近、量子コンピューターに関するニュースが活発に報道されている。いずれも本格的な量子コンピューターの実現が近づいていることを示すものだ。量子コンピューターをクラウド経由で利用できる「量子コンピューティングサービス」はすでに複数の企業・組織から提供されており、特定の分野で活用されている。
ただし、現在の量子コンピューターは「NISQ(ノイズあり中規模量子計算)」段階と呼ばれている。
かなりざっくりした説明になるが、「ノイズあり」という状態は計算ミスをしやすく、複雑で長い計算が苦手な段階というイメージと思ってもらえるとよい。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら