「また来た」社長にとって給料日は恐怖でしかない 資金繰りに追われて未来が見えなくなることも
社長にとって、給料=払うものであり、給料日とはお金が出ていく日だからでお金が潤沢なら悩むことはないかというと、そんなことはありません。
特に創業期は、限られた資金のなかで、常に事業のやりくりをしています。給料支払い日の25日が近づくと、「うわあ、もうすぐ25日か」「今日もう20日なんだけど、25日、あと5日しかない……」とゆううつになります。
なんとか今月の25日を乗り切ったとしても、当然、翌月の25日がやってくる。そこを乗り切っても、また翌月の25日がやってくる。「うわあ、また25日くるわ」と毎月嘆いているような状況です。
創業期に、給料日が近づくと「最後の審判」のような気持ちになったことのある社長は、きっと私だけではないと思います。
売り上げが入る前に支払いが生じる恐怖
もちろん、毎月の支払いは給料だけではありません。外注費用や事務所の家賃、水道光熱費、社会保険、税金など、さまざまな支払いが次から次へと押し寄せてきます。
当たり前ですが、名刺1枚、コピー1枚から、交通費、取引先との会食まであらゆる「モノとコト」にコストがかかります。
そうした支払いに対して、入金されたお金でどうにかこうにかギリギリで払っていく。私が見てきた限り、創業初期の企業のほとんどが、この「自転車操業」の状態に一度や二度は陥っています。
いまや業界を代表するような規模にまで成長した企業であっても、創業期の資金繰りの困難を (しかも、往々にして何度も)乗り越えた経験をしているのです。
特にスタートアップと呼ばれる急成長企業では、将来的な黒字化を見据えて、調達した金をあえて投資に回し、その結果、赤字経営をせざるをえないようなケースがあります。これはこれで悩ましいのです。
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