一方で、Pixelシリーズは、残念ながら着信音の鳴らし分けには対応していない。シャープのAQUOSシリーズも、同様の設定には非対応だ。Androidスマホの中では、比較的メーカーの独自カスタマイズが少ない端末は、このような機能を備えていないケースがある。そのまま使うと少々不便なため、このようなときにはアプリを使って着信音を鳴らし分けられるよう、カスタマイズするといいだろう。
今回は、Google Playストアでダウンロードできる「DualSimRinger」というアプリを利用した(アプリ内課金で110円)。このアプリを常駐させておくと、SIMごとに電話の着信音を鳴らし分けることが可能になる。回線ごとの音量も設定できるため、メイン回線の着信音は普通に鳴らし、2回線目は無音にしておくといった用途にも使える。
Pixel 8の場合、このアプリをインストールしたあと、設定で「Call Mode」を「1」に変更し、「Debugging mode」有効にしたところ、SIM1とSIM2で別々の着信音を鳴らすことができた。インストール直後の標準状態でも利用はできたが、何度か着信していると設定した着信音が鳴らなくなってしまうこともあったので注意したい。また、アプリの画面からは、SMSの通知音もSIMごとに分けられるように見えるが、タップしてもチェックがつかない。アプリの設定は端末によって異なり、マニュアルもないため試行錯誤が必要。少々ハードルが高いことは念頭に置いておきたい。
LINEの2アカウント同時運用が可能
端末によっては、LINEのようなメッセンジャーアプリを2つインストールできるものがある。本来、LINEやFacebookのMessengerは、スマホ1台につき1つしかインストールできず、アカウントの切り替えもしづらい。複数アカウントを使い分けたいときに、不便な仕様と言えるだろう。こうした状況を解決するため、アプリを無理やり2つインストールしてしまう機能を搭載している端末がある。Galaxyの「デュアルメッセンジャー」や、OPPO端末の「アプリクローン」などがそれだ。Xiaomiの端末にも「ツインアプリ」という機能がある。
デュアルSIMで使っていないときにも、これらの機能は利用できるが、こうしたメッセンジャーアプリは、電話番号を紐づけて利用することが多い。その意味では、デュアルSIMと相性がいい機能と言えるだろう。人によって教えるアカウントを変えたり、仕事とプライベートで別々のアカウントを用意していたりするようなときには、この機能が活躍するはずだ。スマホの2台持ちなどで使い分けていた人は、それを1台に集約することができる。
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