「一姫二太郎」は子供何人?親の日本語力も深刻だ 「言葉の正しい理解」が"社会的トラブル"を防ぐ

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たとえば、次の4つは、その代表例です。

間違えて覚えやすい「四字熟語」

★正➡一心同体  誤➡一身同体

ポイントは――「こころ」か、「からだ」か。正解は「心」なのですね、この場合。

「一身」は、自分(の身体)、あるいは1人の身体。

「一心」は、心と心を合わせること、一致させること、です。

したがって、意味は「異なった2つの心が、つまり2人が心を合わせて同じ体のようになって、強く固く結びついたさま」となります。

★正➡絶体絶命 誤➡絶対絶命

「絶対」は、「必ず」「何が何でも」「どうしても」などの意味で使われますが、「絶対絶命」というのは間違いです。

「絶命」は死ぬということですから、「何が何でも死ぬ」とでもいうような感じになってちょっと変。

体という字を用いる「絶体絶命」は、「体も命も極まるほどの、とうてい逃れられない困難な状況に置かれていること」を表す、重みある言葉なのです。

★正➡危機一髪 誤➡危機一発

「一髪」とは、髪の毛1本のこと。

あまりに細くて幅もなきがごとくで……それほどのわずかな距離まで危険が差し迫っている! という意味。

ぎりぎりの危ない瀬戸際を表していますから、「一発」では意味をなしません。

★正➡単刀直入 誤➡短刀直入

ふつう「タントウ」と聞くと、短い刀のほうを思い浮かべる人も多いと思いますが、正しいほうの「単刀」の「単」とは、1つ、あるいは1人の意。

すなわち、たった1人で刀を持って、という意味になります。

具体的には、たった1人で敵陣に斬り込んでいくということで、そこから転じて、よけいなことを言わずにまっすぐ話の核心に向かうことを表します。

前置きや遠まわりもなしに問題の要点をずばり突く、そういう場合に使われる言葉です。

○×をするうさぎ
誤ったまま覚えてしまった言葉は、意外と多い(イラスト:『じつは伝わっていない日本語大図鑑』より)
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