では、覚え間違いによるコミュニケーションのトラブルを防ぐには、どうしたらいいでしょうか。
恥をかいたことをプラスに変えて
他人に指摘されても不快に思わないこと。むしろ感謝を。間違えて印象に残ることでもっと頭に残ります。
そのほかの留意点としては――、
名古屋の名物鰻料理「ひつまぶし」と「ひまつぶし」。
落ち着いて考えれば、鰻が暇つぶしをするわけもなし。
また、上手な者も時には失敗する意の「上手の手から水が漏れる」という言い回しを、あの映画の「ジョーズ」の手と勘違いしていた人も。音だけで勝手な思い込みをしないように。
部長を飲み会に誘う際「枯れ木も山の賑わいですから、どうぞ」。
これは失礼では済まない。また、おめかしした孫を連れている上司に街でばったり会い「“さすが孫にも衣装”ですね」と言うのもアウト。
十分気をつけるべき。
【誤りが多い例:正しいほうの意味】
「マゴ」という音だけを聞けば、すぐに「孫」と思うのは無理もありません。ここでいう「馬子」とは、馬をひいて人や荷物を運ぶ仕事をする人のこと。
今はもうなくなった職業ですが、でこぼこ道や坂道でもヨイショ、ヨイショ。着ているものも質素で、きっと汗まみれだったことでしょう。
そんな人でも、着るものを見栄えよくして、外見を美しく整えれば、立派に見える、というわけです。
誰でも外だけでも飾れば、それなりに見える――。中身については何も言っていないのがミソではありますが。
「渡る世間は鬼ばかり」は、橋田壽賀子氏の脚本によるテレビドラマのタイトル。
あまりにも長く続いた高視聴率の長寿番組だったため、多くの人の頭のなかに、こちらのほうがこびりついてしまっているようですが、正しくは「—に鬼はない」です。
厳しい世の中で生きていくのは大変なこと、他人は冷たそうに見えるし、自分のような者を助けてくれそうにない……そう思っている人もきっと多いはず。でも、実は世間はそうではありません。
困っている人を助けたり、慈悲深い心を持っている人はどこにでもいるもの、という意味を持つ言葉です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら