「生活のために働く意識」が貧しさにつながる理由 「やりたいことを追求する」とお金もついてくる

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しかし、その一方では、周囲の人たちとの人間関係や時間の共有といったことも幸せということに大きく関係しているのです。あまりにも貧富の差がありすぎると結局は幸せに感じられないため、誰かにプレゼントをあげたり、飲み会でおごってあげたりするような行動が生まれるわけです。

そういう、「生きたお金の使い方」が自分の幸せにもつながるということが、脳のメカニズムでも解明されているのです。そのような意味において、日本のお笑いタレントで映画監督の北野武さんは理想的だといえます。

お金もあって成功もしていますが、自分だけ売れて幸せというよりは、軍団のメンバーを育てながら幸せの還元を考えていたり、「俺は浅草に育ててもらったから浅草にお金を返すんだ」ということで、浅草で声をかけられた道行く人に、お金を渡したりしていたという話も聞いたことがあります。

人生はお金だけではない。夢を追い求めるもの

当然ですが、名誉はお金では買えません。例えば、ノーベル賞は10億円出せばもらえるものではありませんし、国民栄誉賞も同じです。人間はお金を手にすると、次に名誉を求めます。

それは、スポーツ選手も同様です。何億円ももらっているクラブチームでの試合よりも、ナショナルチームの一員として国のために戦うことに誇りと名誉を感じるものです。

また、本当に稼ごうと思ったときは、おそらく国際金融で働くのが一番いいはずです。それこそ、ボーナスが何十億円という世界です。しかし、すべての人がそうしないのはなぜでしょうか。それは、やはり人生はお金だけではないと思っているからです。人は、クリエイティブなことに夢を追い求めるところがあります。

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