ジャケットの下のセーターが野暮ったい人の盲点 ビジネスシーンで使えるニットアイテムの選び方

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一方、ビジネスウエアと相性がいい化学繊維がないわけでもありません。たとえば石油原料からつくられた合成樹脂のナイロンは、摩擦に強く、光沢感もあるため、ジャケットのドレス感に耐えうる素材。カシミヤやウールなどの天然繊維にナイロンをブレンドすることで、強度と光沢感が強化されるのです。

「化学繊維=天然繊維の代替品」という発想も今や昔。各繊維の特性を理解し、ビジネスシーンに生かしましょう。ただしニットは編み物であるため、素材のみならず、「糸の太さ」によっても、生地感に影響を及ぼすことも知っておくべき知識です。

ビジネスシーンでハイゲージを選ぶ理由

ウール100%のニットでよく見かけますが、ゲージとは編み機の針密度を指す単位です。ビジネスウエアに合うセーターやカーディガンは、「糸が細い」ハイゲージと呼ばれるニット地だと言われています。

ウール100%のハイゲージVネックセーター(写真:筆者撮影)

生地の密度が高まるハイゲージニットは、カーディガンやセーターなど形状を問わず、光沢が出やすいのです。織り物であるジャケットの光沢に馴染みます。これはナイロンやカシミヤも同様ですが、光沢あるニットアイテムは、ビジネスウエアのドレス感に負けない雰囲気を醸し出すもの。

一方、ローゲージと呼ばれるざっくりしたニット地は、セーター・カーディガンなどの形を問わず、光沢を出しづらいのです。たとえばアイルランドのアラン諸島をルーツとする「縄のような編み柄」のアランニットは、漁師さんが着用するセーターとして、ざっくりした生地感が特徴ですが、ハイゲージほどの光沢感はありません。

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