40代でバイク便から海外起業した彼の奇跡の秘話 英語を学んだことでまだ見ぬ世界への扉が開いた

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Q 今もし20代、30代の日本の若者に戻れるとしたら、どんな仕事を、どこ(国内・海外・宇宙でも)でやりますか?

1日でも早く海外に出て、日本人がまだやっていない仕事を探すと思います。

今まではアメリカで流行ったビジネスを日本に持ってくる、タイムマシン経営が成功していました。しかし、これからは日本の市場が縮小していくので海外に打って出るべきです。

私なら、日本で流行ったビジネスや、日本でやっている仕組みを、誰も知らない場所に持っていくタイムマシン経営をやってみたいです。

初めてビジネスをするなら、文化や考え方が近いアジアの発展途上国がいいと思います。私は英語を学び、英語が使えるフィリピンを選びましたが、英語以外を使っている国だと日本人がとても少ないのです。今からでもたくさんのチャンスがあるのではないでしょうか。

日本的な考え方でやるなら日本食や日本文化を発信するだけでなく、建築業でも、美容系の仕事でも、不動産業でも、なんでもいいと思います。

日本はアジアで唯一の先進国です。言い換えれば、日本だけがアジアで成功した経験を持っているのです。日本で成功しているビジネスだけでなく、日本で終わってしまったビジネスでも、これから始まるというアジアの発展途上国はたくさんあります。

言葉を覚えることは、歓迎につながる

Q 海外を目指す(留学・就職・移住)若者に具体的なアドバイスをお願いします。

まず言葉を覚えましょう。

世界中どこに行っても英語は通じますが、英語圏以外に行くならその国の言葉を覚えてください。そして、その国の文化を体験することです。食事もできるだけ現地のものを食べたほうが理解できます。私が実践しているのは、その地域の人しか食べない変わった食材や料理を喜んで食べることです。そうすると必ず親しくなります。

海外にいる日本人を見ていると、日本人とだけ付き合って、現地の人と接しない人が多くいます。海外に出てもグローバル人材とは言えません。皆さんが海外に出たら是非、現地の人と交わってもらいたいです。

そのためのアドバイスは、日本と違うことでも受け入れ、絶対に否定をしないことです。そして違いを見つけたら、なぜ違うのだろうと考え、もっといい方法があると思えば、それをビジネスにすればいいのです。

絶対に忘れてはいけないのは、どの国も自分の国ではないということです。普通に日本人が海外でビジネスをしたら、現地の人の仕事を奪うことになるので歓迎されません。「その国のためにならなければ受け入れてもらえない」ということを肝に銘じて、役に立つことを考えてください。

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