災害時トイレ「3つの深刻な問題」解決のポイント 被災していない私たちができることとは?

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また、雨や雪で足元がぬかるみ、トイレ内がドロドロにならないような対策も必要です。トイレに行くまでの通路が凍結することもありますし、トイレ内の床も飛沫で凍結します。転倒によるケガを予防することは非常に重要です。

熊本地震の避難所。ブルーシートの下にトイレが設置されている(写真:NPO法人日本トイレ研究所)

照明がなく暗いトイレには行けない

2)トイレ内外の照明は必須

大正大学の岡山朋子教授が被災者を対象に実施した東日本大震災での仮設トイレに関する調査では、設備面の課題で最も多いのが「照明がなく暗い」でした。アンケート全体の回答者のうち女性の割合は32%にとどまるのですが、この課題を選んだ回答者に占める女性の割合は、9割近いことがわかりました。

つまり、とくに女性にとってトイレ環境を明るく安全に保つことは非常に重要ということです。

逆を言えば、そうでないトイレは危険を感じ、使えないということになります。トイレ内はもちろんですが、トイレまでのアプローチも照明が必須です。多くの人の目につく場所に設置し、明るく照らすことで犯罪抑止効果も期待できます。

3)トイレへの声かけ

高齢者の多くは避難所で生活リズムを崩し、トイレに行くタイミングを失っている場合が少なくありません。足の悪い方も多く、屋内・屋外問わずトイレまで距離があると行きづらいものです。

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