血圧高め放置で「心筋梗塞リスクは約8倍」の怖さ 降圧薬の種類や使い方、やめ時を専門医に取材

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生活習慣を改善して1~3カ月様子を見ても血圧が下がらない場合、あるいは高血圧の程度や年齢、持病、病歴、喫煙習慣などによって、脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高い人は薬による治療に進む。

血圧を下げる4つの薬の特徴

血圧を下げる薬は「降圧薬」と呼ばれ、『高血圧治療ガイドライン2019』では最初の治療で次の4つの中から選択することを推奨している。

①~③は血管を広げ、④は血流を減らすことで血圧を下げる効果があり、いずれも脳心血管病を抑制することが明らかになっている。

それぞれの薬の特徴について、鳥羽医師はこう解説する。

「最も多く使用されているのが、カルシウム拮抗薬です。安価で降圧効果が高く、とくに高齢者に最初に使用されることが多いです。一方、50~60代の人には、副作用が少なく、ゆるやかに効果が表れるARBを最初に選ぶこともあります」

50~60代でも高血圧の程度が重ければ、最初にカルシウム拮抗薬を選択する。ACEI(ACE阻害薬)は空咳の副作用があり、降圧効果も高くないことから、最初から使用する頻度は減っている。高血圧の原因に塩分の過剰摂取が関わっている人は、利尿薬が効果的だという。

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