関係者たちが語る「あの日OpenAIで起きたこと」 シリコンバレー経営者のチャットでも大騒ぎに

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理事会には、AIの哲学を競い合う人々が名を連ねていた。一方はAIの危険性を憂慮する人々で、2018年にOpenAIを突然去ったマスクもその1人だ。もう一方は、アルトマンと、技術の潜在的なメリットに重きを置く人々だった。

2019年、スタートアップ・インキュベーターのYコンビネーターの社長としてシリコンバレーに幅広い人脈を持っていたアルトマンは、OpenAIのCEOに就任した。彼は同社のほんのわずかな株式を所有することになる。

社外理事たちが懸念していたこと

今年初め、退社者が相次ぎ、OpenAIの取締役会は9人から6人に縮小した。アルトマン、サツキバー、そしてOpenAIの社長であるグレッグ・ブロックマンの3人は、研究所の創設者だった。

ジョージタウン大学安全保障・新技術センターの戦略ディレクターであるヘレン・トナーは、AIがいつか人類を滅ぼすかもしれないと考える、効果的な利他主義者のコミュニティの一員だった。アダム・ディアンジェロは、質問回答サイト「クォラ」のCEOとして長年AIに携わってきた。ランド研究所の非常勤科学者であるターシャ・マッコーリーは、テクノロジーとAIの政策とガバナンスの問題に取り組み、シンギュラリティ大学で教鞭をとっていた。

彼らは、AIが人間以上の知能を持つようになるのではないかという懸念で一致していた。

OpenAIが昨年ChatGPTを導入した後、ネットの掲示板は大騒ぎになった。

何百万人もの人々がチャットボットを使ってラブレターを書いたり、大学のエッセイを考えたりする中、アルトマンはスポットライトを浴びるようになった。マイクロソフトのサティア・ナデラCEOと共に技術イベントにも登壇した。

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